水曜日の心理士の山田です。暖かくなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?コロナは中々収まりませんね。しかし、クリニックから帰る時、ビル周辺のお店から美味しそうな匂いがしてきて、「この時間でも飲食店開いているんだ」と、緊急事態宣言が解除されたのを感じています。

 

 さて、この3月であの東北の震災から10年が経とうとしています。10年前の私は大阪でサラリーマンをしていましたが、大阪でも揺れを感じ、机の下に隠れたのを昨日のことのように思い出します。我々心理士は震災のような災害が起こった際に被災者のケアに当たることがあります。震災そのものの恐怖や、大切な人を亡くしたことなどから、トラウマやPTSDになった方のケアを行います。そんなトラウマケアの方法の一つに「安全な場所」という方法があります。トラウマだけではなく、気分が落ちこむときや、日常生活のちょっとした嫌なことなんかにも効果のある方法だと思うのでご紹介したいと思います。その手順は、まず、安全だと感じる場所や、穏やかな気分になる場所を特定します。次に、特定した場所の肯定的なイメージが思い浮かべ、そのイメージにあう一つの言葉を決めます。そして、その言葉を心の中で繰り返しながら、自分の感情に注意を向けるというものです。こうすることで、不安や恐怖を感じたときに肯定的な感情に手を伸ばしやすくなり、不安や恐怖から、肯定的な感情に注意の焦点を移動させると同時に心の状態も転換するとされています。

 

 最近の私にとっての「安全な場所」はそらクリニックが入っている元町プラザビルの通路です。夜10時ごろのイメージです。何とか勤務を終え、美味しそうな匂いの中、「あとは帰るだけ」と少しほっとしているイメージです。イメージにあう言葉は「夜のビル」です。面倒なことや嫌なことが起きたときは、「夜のビル」と心の中で唱え、自分の気持ちを落ち着けたいと思います。

 

皆さんにとっての安全な場所はどんなものが考えられるでしょうか?機会があればお聞かせ下さい。

 

 

心理士 山田

 

(参考文献:フランシーン・シャピロ著 市井雅哉 監訳 「過去をきちんと過去にする」)