こんにちは。水曜日担当心理士の中谷智美です。

 

突然ですが、みなさん「アサーティブ」していますか?

 

アサーティブとは、「正直に居心地よく自分の気持ちを表現すること、他者の権利を否定せず尊重しながら自分の権利を使えること」(海原, 2019)を指す言葉です。これは、人間関係を円滑にするために、とても大切なことです。

例えば以下のような状況のとき、あなたは相手にどんな風に何を伝えるか、考えてみてください。

 

友達におつかいのお礼のお金を先に渡し、コーラを買ってきてと頼んだのに、間違えてファンタを買ってきてくれたとき

 

コーラが飲みたいと思っていたのにファンタを渡されたら、どんな人でも「そうじゃない」と思うでしょう。そのことについて、相手にどのように伝えるかによって、与える印象は全く異なりますし、その後の関係性も変わってきます。

「コーラを買ってきてって言ったのに!!」と言えば、相手は萎縮するかもしれないし、「せっかく買ってきたのに」と思うかもしれません。自分の気持ちは尊重していますが、友達の気持ちを尊重できていません。友達にも不満がたまってしまい、友達との関係が悪くなるかもしれません。

コーラを飲みたかったけど、それを指摘してしまうと申し訳ないと思って何も言わなかったとしたら、友達の気持ちは尊重できていますが、自分の気持ちはないがしろにされています。その時は良かったとしても、権利や気持ちをないがしろにし続けると、いつか爆発してしまい、これまた友達との関係が悪くなるかもしれません。

 

自分も相手も尊重する伝え方はどのようなものでしょうか?ポイントは、何が起こったのかを認識し、それに対して自分は何を感じていて、どのような変化を望むのかを明確にし、それを伝えることです。

まず、コーラを飲みたかったのにファンタを渡されたという事実があります。でも、おつかいに行ってくれたのだから、友達にはお礼を言う必要がありますね。また、自分は「コーラを飲みたかった」という気持ちがあります。そして、「やっぱりコーラを買ってきてほしい」という変化を望むとしましょう。

自分と相手を尊重しようと思ったら、友達に感謝を示しつつ、「コーラを飲みたかった」という自分の気持ちと、どのような変化を望むのかを表現します。例えばこうでしょうか。

 

「ファンタを買ってきてくれてありがとう。でも、私は本当はコーラを飲みたかったの。何度も行ってもらって悪いんだけど、コーラを買ってきてくれる?」

 

これが、自分と相手を尊重する伝え方、アサーティブです。日本人は権利を主張するのが苦手なので、あまり得意でない人が多いかもしれませんね。しかし、対人関係を円滑にするために必要なスキルなので、ぜひともみなさんに、こんなスキルがあるんだなということを知っていただきたいと思います。

 

みなさんが、より楽に生活を送れますように。

中谷智美

 

参考書籍

海原純子(2019)「だれでもできる!アサーティブトレーニングガイドブック みんなが笑顔になるために」